A35XD (RF-35)  A-009   Eskadrille  725  Denmark Air Force

29  JUN  1988 ↑  EDAL 

27  JUN  1988  EDAL 

自衛隊や米軍基地と違って エプロンに列線が形成されているのではなく、基地の中にも森があって 駐機エリアも複雑に分けてあり 東西対立の前線西ドイツにある基地なんだという事が体感出来た。

　今から29年も前に成ってしまったが、まだ東西冷戦という自由主義陣営（いわゆる西側）と 共産主義陣営（東側）のイデオロギー対立が世界を二分していた頃。’85年から3年連続で USA撮影ツアーでアメリカ各地を回って、米軍機には 少し食傷気味になり 1988年6月上旬から約2ヶ月に渡るヨーロッパ撮影ツアーに出かけ、夏にはイギリスを皮切りにベルギー、オランダ、西ドイツ、フランス、スイス、イタリア、ルクセンブルクと８カ国を回った。その中で NATOの合同演習が西ドイツに当時駐留していたカナダ国防軍CF-18のベースで約２週間行なわれているのが判り、現地で交渉して 演習のMedia取材に同行させてもらえた。滑走路が１本しかないバーデン・ゾーリンゲンという名の基地に100機近い戦術機が終結し、友軍と敵軍の２チームに別れて1カ所から続々と戦闘機、攻撃機、偵察機、支援機が30分程で70機くらい上がって行く様は、パラレルランウェイが使えるネリスのRed Flagを凌ぐ臨場感を体験できた。デンマークからは偵察型のDrakenとF-16が参加しており、Drakenは少し前にイギリスのエアショー参加機をちょこっと撮れていたが、この時が実質 最初に撮れたようなもので、一風変わったダブルデルタ翼の特徴的な外観が強く印象に残った。そして尾輪が採用されているのも強く記憶に刻まれた。

　そして、同じ’88年の秋には 本家スウェーデンへ出かけて 開発国のDrakenの撮影に至った。

Sk35C  #89  F10       -5  OCT  1988     ESDB

スウェーデン空軍の複座練習型のDraken。後席の前方視界確保用にキャノピー上にペリスコープが装備されているのがとても新鮮に思えた。

この年は、初めて訪れた国がスウェーデン、デンマークも加わり10カ国となった。 もう 今後の人生で新しく訪れる国が一気にこんなに増える事はあり得ないだろうなぁ～。当時は、まだ機種も豊富で通貨もユーロでは無かったから 国境を越えると両替したりする必要もあって 自動車で国から国へと移動するのも、島国ニッポン育ちには 新鮮で楽しかったなぁ。